委任契約とは

私のグループは委任契約での作業が割合として多い。
メンバーは請負契約についてはある程度認識をしていたようですが、委任についての認識が甘かったのでパートナーのメンバーも含めて教えました。新しいメンバーも増えたので今後のためにも備忘録として、そのときの内容を記載しておきます。

そもそも正式な意味としては

  • 請負契約とは、「仕事の完成」を目的とした契約
  • 委任契約とは、「一定の行為」の遂行を目的とした契約

つまり、「仕事の完成」という「結果」に対する責任を負うのが請負、行為について責任を負うのが委任、となります。

「一定の行為」というところをもう少しメンバーがイメージできるよう、注意が必要(認識が甘い)なケースを含めて説明しました。

「委任」の場合、最重要なのは、実をいうと成果(アウトプット)の品質に対する責任ではありません。(プロとしてよりよい成果を残すミッションはあります)

最重要なのは、定められたQCD(クオリティー、コスト、デリバリー)を達成するための行為です。
具体的な流れでいうと
 1)”プロセス”(計画、行為)に対し発注者の承認を得ること
 2)承認を得た”プロセス”のとおりに実行すること
です。これに対しお金をもらっています。

例外ケースを踏まえていうと上記2)を満たせない場合は、アラームを上げ、相談すること。ここまで踏まえた全体的な”プロセス”に対して対価をもらっています。発注者と合意したプロセスの一部として、あるタスクを実行することになっているのであれば、その通りに実行しなければならない。それが実行できない場合は適切にアラームを上げ、相談する責任がある。これが委任です。

逆を言うと、発注者側と合意を得たプロセスで生み出された成果が定められた品質を満たしていない場合、それは発注者に責任があります。

請負の場合はその逆。発注者にとって、プロセスはどうでもいい。定められた品質を満たす成果があればそれだけでいい。

※法律的なところは他のサイトにいくらでも載っているのでそちらにお任せ。上記はあくまでその場のメンバーのレベルにあった説明。