「身についた」ということ

以前、勉強をするさいに「身についた」と言うためには、どういうレベルまで行けばいいのか?という相談を受けました。業務で実践できればすぐに身についたかどうかは分かるのでしょうが、全てにおいて直ぐに実践できる機会を得られるかというと難しい。では、最初のステップとしてどの状態を目指すべきか?を考えてみました(回答済)。

まず、勉強をして、以下の点を満たしていれば「情報を吸収した、理解した」と言えると思います。(一部日経アソシエから引用)

  1. 要約した内容を何もみずにスラスラ言える。
  2. 自分の言葉や表現(例、比喩)できる。
  3. その情報をどのように使うか(利用シーン)をイメージ、説明できる。

そのためにも他の人に説明する機会を自ら作る(他者を通して自分の理解を測る)自主的な動きが必要だと思います。これは情報展開にもなります。ですので、最初に目指すべきレベルは「情報を吸収した、理解した」だと思います。

次に学んだことを実践で成果に結び付けられるかどうか。これはやはり実践時にしか分かりません。ただし、実践とは業務だけでなく、各種提案、勉強会などを含んでいいと思います。ということは自主的にアウトプットを出して業務やその他の機会で利用(実践)すること、そのためにもその機会を勝ち取る動きをとることが大事だと思います。
※実践の場を得るためのヒントはhttp://d.hatena.ne.jp/favre21/20090529に記載されています。

ここで注意点が1つ。

業務で実践して成果を出せれば身についたといえるのか?答えは必ずしもそうではないと思います。例えばプログラムであれば、理解が浅くても他人のものを流用して動くものをつくることはできるでしょうし、インターネットにたいていのことは載っています。NULLを判定するプログラムはかけても、新人にNULLとは?と聞かれて答えられない人がいるように。

危険なのは業務でたまたま成果を出せたからと言って「情報を吸収した、理解した」と錯覚してしまうこと。いつかボロが出るでしょう。

以上の2つのレベル「情報を吸収した、理解した」、「実践できた」この両方をクリアして初めて「身についた」と言えると思います。