レバレッジ・リーディング
- 作者: 本田直之
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「Socialtunes」で興味が引かれて、既にooolongさんは読まれていたので、感想http://d.hatena.ne.jp/ooolong/20070109/1168344802を見て買いました。
ビジネスパーソンの読書はスポーツ選手にとっての練習だ。読書をせずに仕事をするのは
練習をせずに試合をするのと同じ。練習しないプロスポーツ選手が存在しないように、読書をしない一流のビジネスパーソンも存在しない。
肝に銘じます。
「多読=投資」を軸とし、読書の重要性、活かし方、本選びのコツなどについて書かれた本です。
ビジネスパーソンは一度は読むべきだと思います。「ビジネスで成功したい」という目的をはっきりと持った
人向けの本(と定義されています)。
以下、キタナイですが、メモ。
ビジネス書の多読とは何か?
常に時間はある、うまく使いさえすれば。
・・・ゲーテ
- 読書を単なる読書ではなく、経済的行為、つまり投資活動として捉える。
- 本で読んだ得た知識をビジネスに生かすことが絶対条件。
- 読書こそリスクの少ない(価格も安い)最強の投資。→ 生かせば100倍のリターンを得られる。
- 他人の経験を疑似体験する割安な方法
「人間と動物の違いは?」
「人間は書物を通じて、人の一生を数時間で疑似体験できる。だから本を読め、生涯勉強し続けなさい。」
・・・GMOの社長
- 汗水たらし、血のにじむような努力をした他人の数十年分の試行錯誤の軌跡が、ほんの数時間で理解できるよう、本の中には情報が整理されている。
→ とんでもなく割安。
- 「レバレッジ=てこ」を意識すること。レバレッジをかければ、少ない労力で、大きな結果を出すことができる。自分の「やる気」に他人の知恵や経験というレバレッジをかければ、何十倍、いや何百倍もの結果を出せる。
- そこに書かれているノウハウを自分流に応用し、実践で活用すること。
- 天才ではない99%の人間は、誰か成功した人のやり方を学んで、そこに自分なりの応用を加えるのが成功への近道。
- 試行錯誤に労力を使うのではなく、結果を出すために時間や労力を使うことができるようになる。
わたしのしてきたことは、ほとんどが誰かのまねだ
・・・ウォルマート創業者
- 前人未到の山道を切り開くより、すでに誰かが通った道があるなら、そちらを歩いた方が早く山頂に辿り着けるのは、当然。歩くよりも自動車で回った方がもっとプロセスを短縮できるのは言うまでもない。
- 実務経験のない偉い先生方が理論だけで書いた教科書のような本はさける。できるだけ、実務家が自分の経験を書いた方を読む。
- 練習すればするほど、上達するように、読めば読むほど実践に使えるベースがタマってくる。この累積効果によりレベルアップして仕事にのぞめるようになる
- 成功している経営者は、みな読書家。現役のスポーツ選手が練習をしつづけるように、現役のビジネスパーソンである限り、読書の習慣を持ち続ける必要がある。
本をよまずに経営するなんて、信じられない。
・・・ユニクロ代表
- 練習しないプロスポーツ選手が存在しないように、読書をしない一流のビジネスパーソンも存在しない。
- 「速読より多読」。速読ができるようになっても、それまでとまったく同じ読み方ができるというだけ。ごんがいの意味は、それまで専門書を読んでも理解できなかった人が速読により理解できるようになるわけではない。ただりかいできないままに早く読めるようになるだけだ。重要なのは「その内容をどう生かすか」。
- インプットするだけではただの自己満足。どうアウトプットするかが勝負。
- 読書をする人が少ない。みんなが本を読まないということは、逆に突出できるチャンス。
- 本は究極の自己投資。
- 自腹を切って買うべし。
- 著者は、口を酸っぱくして「成功したかったら本を読め」という。それでも本当に読むのは100人いて1人か2人。
- 本を読まない人の決まり文句「時間がない」「忙しい」。→ ただの言い訳だ。本当は、本を読めば読むほど時間が生まれる。本を読まないから時間がない。近道があるのに、それを無視して試行錯誤・・・問題があるから本を読もうとしている人も「時間がない」と・・・本末転倒・・・時間ができたころには既にその問題は何らかの形でクローズ(!=解決)してるよ・・・てこ入れしなさい・・・
- 決して、他人の意見を鵜呑みにしろと言っているわけではない。むしろ、1人の言うことだけに耳を傾けて丸ごと信じてしまわないためにも、なるべくたくさんの本を読むべき。考え方の偏り、危険性を防ぐ効果もある。
- 情報の取捨選択能力がつき、主体的な思考力が身につく。
最後の答えは自分で出す。
- 同じテーマのものを5冊ほど読めば、その項目について自分なりの原理原則が見えてくる。
本探しは投資物件選び
人生に一番害があるのは「明日」だ。この言葉を一番多く使うのは、貧乏な人、成功しない人、不幸な人、不健康な人だ。
彼らはよく、
- 「明日からダイエットとエクササイズを始める」
- 「明日から本を読む」などと言う。
私は明日を一度も見たことがない。
私にあるのは今日だけだ。
今日は勝者のための言葉で、明日は敗者のための言葉だ。
・・・ロバート・キサキヨ
- 本の読み方だけでなく、探し方からがとても重要。
1.目的の明確化
2.情報収集とスクリーニング
3.買い方
- 「目的を持って本を選ぶ」。そうすれば「今、自分にどんな本が必要か」が明確になります。
自分にとってやさしくて読みやすい本を選べ。
- なぜか「難解=高尚」という錯覚があるようだ。難しい本に書いてあることが本当に価値があることなら、それについて知りたがる人は、まだまだたくさんいるはずなので、同じ内容をやさしく解説し直した本がすぐに出版される。難しいことをいかにやさしく解説するかが、著者や編集者の腕の見せどころ。
- 本当に自分自身の目標や課題に合致する内容だったら、決して難しくは感じないはず。
「教養型」より「経験型」を選べ。
- 即戦力になるのは、自分にとってやさしい本、読みやすい本のほうです。ビジネスに役に立つのは、理論より実践のノウハウ。よって、「教養方」の本ではなく、「経験型」の本を選ぶべき。
※「教養型」・・・実務とは離れて理論を中心に書かれた研究書。
※「経験型」・・・自分自身の経験をベースに書き起こした本。経験者に直接アドバイスをもらうのに近い。値段も安い。
- 購入する前には、その本を書いた人が今までどんな仕事をして、どんな実績を上げた人なのかを必ずチェックする。
まずは身近なテーマから。
- まずはとにかく本を読む習慣を身につけること。
- テーマで選ぶ。 → 現在の自分に必要な課題を割り出し、それに沿った内容の本を選ぶやり方。
- トレンドで選ぶ。→ 世の中の流れをつかんだり、予測したりするのが目的。
- 直感で選ぶ。 → 自分が面白そうだなと思った直感に従って選ぶやり方。
同じジャンルの本を徹底的に読む ・・・「カテゴリー集中法」
- 同じジャンルの本を手に入る限り全部、徹底的に読むこと。
- 当然、表現は違えども内容には重複はある。だからといって、何冊も読むのが無駄になるとか、もったいないということではない。むしろ逆で、複数の本を読むからこそ、重要なポイントがわかる。
- どの本にも同じことが書いてあれば、それは誰もが認める重要なポイントだと判断できる。 →もし、同じことを10人の著者が主張していたら、それはもう原理原則と呼べるのではないか。
- たくさんの本を読むことで、複数の意見を同時に参考にできるというメリットがある。
1日1冊ビジネス書を戦略的に読破する。
「刈り取る」(生産する)ことに熱中しすぎて、
「刃を研ぐ」(生産能力を高める)ことを忘れている人があまりにも多い。
・・・スティーブン・R・コヴィー
本を読む目的を明確にする
- その本を読む目的を明確にしておくことで、重要なところと、そうでないところの見極めがはっきりつくようになります。どうでもいいところは捨てることができ、読むスピードが速くなる。その上で、目的を意識しながら読むと内容を良く吸収できる。
カラーバス効果
- 目的があると、自分の持っている課題や目的と照らし合わせて、役立つことを要領よく拾うことができる。
- カラーバス効果とは次のようなもの。
朝、家を出る前に、「今日一日で、赤い色のものを何個見つけられるかな?」と思う。
すると街に出たとたん、世の中はこんなに赤があふれていたのかと驚くほど、ポストや赤い文字の看板、赤い花など、赤い色のものが目に飛び込んでくるのです。
もちろん、一晩で急に赤いものが増えたわけではありません。ただ意識しているとそれが目に付くというわけです。
- カラーバス効果をうまくつかうことで、素早くページをめくっても、目的の箇所で目がとまる。
自分にあった読書環境を見つける
- ばらばらな時間に読むよりも、毎日同じ時間、場所の方が習慣づきやすいし、継続しやすい。
- 朝、歯を磨くことと同じレベルまで昇華させる。
- 朝がお勧め。
習慣に合わせて本を読む
- 数分がとれない人はいないはず。
- 生活の一部となっている習慣と、読書を組み合わせる。(通勤時など)
- 「余っている時間にでも・・・」なんて思っている人は、どうせ読まない。
制限時間を設ける。
- 時間があると思うと、余計なところまで読み勝ち。1から10まで読む必要はない。必要な箇所を必要な分だけで十分。
- 人間、「いつまで」という期限なく、「いつでもいいよ」といわれたら読まないだろう。
16%つかめばOK
- 100項目すべてをぬきだして 、1つも身につかないより、重要な項目だけを抜き出して、それを実践する方が、リターンを得られる。→ 二兎を追うもの一途も得ず。 ・・・目的の明確化。
- 80対20の法則・・・基本的に重要ポイントは2割くらい。
- 完璧主義を捨てること!
- 緩急をつけて読む。
駄目な本はすぐ捨てる
- 「この本ははずれだ」と思ったらすぐに中止すべし。雪山登山と同じで、「引き返す勇気」が必要。
リアリティを感じることでより吸収できる
- 自分の身に置き換えて読むこと。「自分だったらどうするか」をシミュレーションしつつよんでいくと、アイデアが出てきやすい。
- 本をぼろぼろにするくらい書き込んで、何度も読み返すこと。
- 緩急をつけて読む。
読んだままで終わらせるな!
待ってはいけない。「絶好の」ときなどない。
今いる場所からスタートし、
自分の使える道具を使おう。そうすればやがてもっと良い道具が見つかるだろう。
・・・ナポレオン・ヒル
最重要な読書後のフォロー
- 落とし穴がある。「本を読んだことで、早くも満足してしまう」こと。
- 忘れてしまうのは
1.ポイントをメモしなかった。
2.実行しなかった。
最後に
実践で活用すること
知識に経験が加わってはじめて、物事は『できる』ようになるのです。それまでは単に『知っている』にすぎない。情報社会となり、知識偏重の時代となって、『知っていればできる』と思う人も増えてきたようですが、それは大きな間違いです。『できる』と『知っている』との間には、深くて大きな溝がある。それを埋めてくれるのが、現場での経験なのです。
・・・京セラ名誉会長
成果をあげることは1つの習慣である。
・・・P・F・ドラッガー
- 条件反射的に行動できるようにし、どんどん実践で活用していくこと。読まなければ始まらないのは無論だが、読んだだけで実行しなければそれで終わり。
- 体で覚える。何度もメモを読み返し、ビジネスの現場で本から学んだことを条件反射的に自然と実行できるようになれば、良い結果が待っている。
以上。